プロポリスの手引き

ゴマに含まれているセサミン以外の栄養素(ビタミンA)

1.ゴマに含まれているセサミン以外の栄養素(ビタミンA)

ゴマに含まれるセサミン以外の栄養素には、生命活動に欠かせない成分であり、体内のさまざまな機能調整に作用するビタミン類も挙げられます。
脂溶性と水溶性とに分けられるビタミン類は、人体内では合成できず、わずかな量でも健康維持に必要な成分のため、不足すると欠乏症が起こる性質があります。
ゴマに含まれる脂溶性ビタミンは、動物性食品や緑黄色野菜にも多く含まれるビタミンAがあり、視機能や皮膚、粘膜の健康維持などに作用します。
不足すると目が見えにくくなるといった弊害が起こるため、人体にとって非常に重要な成分のひとつなのです。
この記事では、ゴマに含まれているビタミンAについてご紹介します。

2.ゴマに含まれているビタミンAとは

ビタミンAとは脂溶性ビタミンのひとつで、レチノール(アルコール)、レチナール(アルデヒド)、レチノイン酸(カルボン酸)の総称を指します。
狭義でのビタミンAはレチノールを指していますが、2つの種類がビタミンAには存在します。
1つは肉類や魚介類・乳製品に含まれるレチノールと、もう1つは野菜や果実、その他の植物性食品に含まれるプロビタミンA(ビタミンA前駆体)です。
植物性食品やサプリメントに含まれる一般的なプロビタミンAはβ-カロテンで、人体内に摂取するとビタミンAに変換され似たような働きをする性質があります。

2-1.ビタミンAの吸収と働きについて
ビタミンAの吸収率は70~90%と高いのが特徴で、脂溶性ビタミンのため水洗いで損なわれる不安は少ないものの、酸化や乾燥、高温で壊れやすいのがデメリットといえます。
ビタミンAの主要成分であるレチノールには、目や皮膚の粘膜を健康に保ったり、抵抗力を高めたりする作用があります。
また、レチノールは視細胞での光刺激反応に関わるロドプシンという物質の合成に必要な成分で、薄暗い場所で視力を保つ働きも備えています。
プロビタミンAであるカロテンには、β以外にα、γ、クリプトキサンチンなど約50種が存在しますが、もっとも高くビタミンAの効果を保持するのはβ-カロテンであり、野菜に含まれるカロテンの大部分を占めています。
とはいえカロテンは吸収されにくいので、全てのβ-カロテンがビタミンAに変換されるわけではなく、その吸収率は食品の種類や調理法、摂取する人の体質により大きく左右されます。
吸収率やビタミンA変換率などを考慮すると、β-カロテンはレチノールの1/6の効力に相当すると考えられています。

2-2.ビタミンAの不足の影響について
ビタミンAは健常者であれば必要量が肝臓に蓄えられているので、不足する心配はないものの、アルコールの過剰摂取により多くが消費されてしまいます。
ビタミンA不足による代表的な症状は暗順応の悪化で、夜間や暗い場所でものが見えにくくなる夜盲症が現れる場合があります。
また、角膜や結膜上皮が異常に乾く眼球乾燥症が現れたり、皮膚や爪・粘膜でも乾燥が起きて免疫力が下がりウイルスや細菌に感染しやすくなったりします。
呼吸器障害や食欲不振、皮膚粘膜の角質化による吸収障害が見られる場合もあり、成長期の段階でビタミンAが不足すると、骨や神経の成長が停止することもあるのです。

2-3.ビタミンAの過剰摂取による影響とは
ビタミンAを過剰に摂取した際の代表的な症状は、頭痛や吐き気で、それに伴う嘔吐や眠気、過敏症などが現れます。
また、急性の過剰症として脳脊髄液圧の上昇、慢性的な症状として筋肉痛や食欲不振、脱毛症や口唇炎などの症状が現れることがわかっています。
なお、ニキビなどの治療薬に用いられるイソトレチノインと呼ばれる物質はビタミンA誘導体で、妊娠中に摂取すると、胎児に先天性奇形が起こる可能性があるといわれています。
そのため妊娠中には、許容量を超えたビタミンAの摂取は控えることが推奨されているのです。
植物性食品に含まれるカロテンは、通常では毒性を発生させず体内に入りますが、大量摂取によってガンの発症率を高める可能性があります。
また、手足の裏側が黄色く変化するカロチノーシスという皮膚症状が現れることが指摘されています。
ビタミンA過剰症は通常の食生活を送る分にはほとんど現れないものの、上記のような症状の発現はビタミンAの過剰摂取が原因のため、サプリメントなどを利用する際には規定量を超えないよう注意が必要です。

3.ゴマに含まれるビタミンAと脂質の関係性について

ビタミンAは体内でも脂質に溶けて存在しているので、脂質の不完全な消化吸収の影響で便の中に過剰に排出される脂肪便症や、脂質の吸収不足などにより欠乏する場合があります。
全体の約50%が脂質で構成されているゴマは、ビタミンAと脂質をバランスよく摂れる利点があるのです。
脂溶性物質のビタミンAの中でも動物性食品に含まれるレチノールは、大量に摂ると肝臓に蓄積され、多くの不調となってしまいます。
しかし、植物性食品のゴマに含まれるβ-カロテンを摂取した場合には、体内で必要とする量がビタミンAに変換されるため過剰症の心配はありません。
そのためゴマは、適量摂取が求められるビタミンAの供給源に適した食材のひとつといえるのです。