プロポリスの手引き

ゴマに含まれているセサミン以外の栄養素(トリプトファン)

1.ゴマに含まれているセサミン以外の栄養素(トリプトファン)

ゴマにはセサミン以外にも脂質や食物繊維、ミネラル類などの栄養素が含まれており、ゴマ全体の約20%を占めるタンパク質は必須アミノ酸をバランスよく含んでいるのが特徴です。
中でも精神安定や睡眠の質の向上などに作用するトリプトファンが含まれているため、イライラや落ち込み、不眠といった悩みを抱えている人にはゴマの摂取をおすすめします。
この記事では、ゴマに含まれている必須アミノ酸のトリプトファンについてご紹介します。

2.ゴマに含まれているトリプトファンとは

トリプトファンとは、人体で合成できない必須アミノ酸の一つで、食品から摂取する必要がある成分です。
主に肉類や魚類、大豆製品、ナッツ類などの食品中のタンパク質に含まれており、食事から摂取されると肝臓や腎臓で代謝され、エネルギー源として利用されます。
人体を構成する主要な成分のタンパク質を構成する以外に、精神安定に作用するセロトニンや睡眠ホルモンとも呼ばれるメラトニン、脂肪や脂質の代謝をおこなうナイアシンなどの前駆体として用いられています。

2-1.トリプトファンの持つ作用と効果について
トリプトファンは代謝されることで5-HTP(5-ヒドロキシトリプトファン)を経て、脳内の神経伝達物質であるセロトニンや、催眠作用のあるホルモンのメラトニンなどの物質に変換されます。
人体に備わっている恒常性や健康維持に欠かせない物質の前駆体に利用されることで、体内時計や生活リズムを正常に整える役割を担っているのです。
ここでは、トリプトファンが変換される物質について簡単にご紹介します。

2-1-1.セロトニンとは
トリプトファンから合成されるセロトニンは、ストレスによる神経の緊張や昂ぶりを抑えて心身の安定に作用する物質です。
強い抗ストレス作用を持ち、同じ神経伝達物質であるノルアドレナリンやドーパミンの亢進を抑え、心のバランスを整える働きがあります。
セロトニンが不足すると、気分の落ち込みやイライラを交互にくり返したり、突然激しい怒りを生じるなど感情の起伏が大きくなったりするなどの症状が現れます。
また、セロトニンは催眠作用を持つメラトニンの分泌を促す脳内物質でもあるので、不足することで不眠を招く原因になると考えられています。

2-1-2.メラトニンとは
メラトニンとはセロトニンを原料に合成されるホルモンで、人の体内時計と連動しており、就寝前になると分泌量が急増して高い催眠作用を発揮するため、睡眠ホルモンとも呼ばれています。
メラトニンの分泌量が減ったり、自律神経のバランスや体内時計が乱れたりすると、寝つきの悪さや不眠など、睡眠の質の低下を招く場合があります。
メラトニンの分泌量は、トリプトファンを利用して作られたセロトニンによって促される関係性にあるため、トリプトファンの摂取量が不足するとセロトニン合成が滞り、メラトニンの分泌に影響を及ぼすのです。

2-1-3.ナイアシンとは
ナイアシンとは脂質や糖質、タンパク質の代謝をおこなう酵素の働きを助ける補酵素として作用するビタミンで、トリプトファン60mgからナイアシン1mgが肝臓内で生合成されると考えられています。
食品から摂取した栄養成分の代謝やエネルギー生産に関わるナイアシンは、皮膚や粘膜、神経の健康を維持したり、血行を改善して頭痛や冷え症を改善したりする働きがあります。

2-2.トリプトファンの不足による影響について
ゴマのタンパク質には、前述のような成分の前駆体となる重要な役割を担うトリプトファンが含まれているので、不足するとこれらの成分の持つ作用に影響が及びます。
トリプトファンは食品中のタンパク質に含まれるアミノ酸のため、通常では不足しにくい物質ですが、極端な偏食や食生活の乱れ、腸内環境の悪化などによって不足してしまう場合があります。
トリプトファン不足による影響には、

  • ・イライラや抑うつ症状の発現
  • ・寝つきの悪さや中途覚醒が起こる

などが挙げられ、こうした場合には脳内でセロトニン不足に陥っている可能性があるのです。
特に女性は、月経周期には女性ホルモンの影響を受けて脳内のセロトニンの働きが抑えられてしまうことから、男性よりもセロトニンの分泌量の低下が起こりやすいことが判っています。
さらに女性は男性に比べ、脳内でのセロトニン分泌能力が約1/2といわれているため、女性が精神面のバランスを崩しやすい原因と考えられているのです。
そのため、女性は男性よりもトリプトファン不足に注意する必要があり、意識的な摂取が求められる成分の一つといえます。

3.ゴマはトリプトファン供給に適した食品の一つ

ゴマのタンパク質に含まれるトリプトファンは、そもそもストレス緩和や睡眠の質を高めるために重要な働きをする物質の原料となるアミノ酸です。
中でも精神安定に作用するセロトニンが合成されるには、トリプトファンがビタミンB6によって分解される必要があります。
タンパク質の分解・合成を助けるビタミンB6は、神経伝達物質の合成にも関わっており、精神安定の作用を後押ししているのです。
ゴマにはセロトニンなどの前駆体となるトリプトファンやビタミンB6が含まれているため、ストレスの解消や不眠の予防・改善などに適した食材といえるのです。