プロポリスの手引き

ゴマに含まれているセサミン以外の栄養素(セレン)

1.ゴマに含まれているセサミン以外の栄養素(セレン)

ゴマに含まれている栄養素には、セサミンと同様な働きを持つ成分がいくつか挙げられます。
中でも必須ミネラルのひとつであるセレンは、活性酸素の除去に作用する酵素やタンパク質を構成する成分として、体内の抗酸化作用に役立っています。
セレンが人体内で必要とされる量は非常にわずかなため、必要以上の摂取には注意が必要なものの、人体に有益な効果をもたらす成分のひとつなのです。
この記事では、ゴマに含まれているセレンについてご紹介します。

2.ゴマに含まれているセレンとは

セレンとは、ミネラルのうちの必須微量元素のひとつで、体内の抗酸化作用に必要な酵素やタンパク質を構成している重要な成分です。
人体の生命維持に不可欠な元素を必須元素といい、その中でも必要とする量はわずかながらも、不足すると発育や生殖、生命維持に影響を及ぼす物質を必須微量元素といいます。
そのひとつであるセレンは、1817年にスウェーデンの科学者によって発見され、今日では細胞への活性酸素の蓄積を防ぐために作用する、優れた抗酸化成分として認識されています。
セレンの主な役割としては、抗酸化酵素の活性成分となる点と、ガンの発症リスクを軽減するために役立つ点が挙げられます。
特にスーパーオキシドやヒドロオキシラジカルなどのフリーラジカルを減らすことで、セレンは発ガンリスクを下げることがわかっています。
自然界においては地殻や土壌、海水などに含まれていて、水銀やカドミウムの解毒において特に重要な微量ミネラルとされています。
人体は非金属よりも毒性のある金属に対して敏感に機能する性質があり、ミネラル分が不足していると有毒な金属がうまく体外へ排出されないため、セレンはほとんどの人にとって必要な成分なのです。

2-1.セレンの吸収について
セレンが多く含まれている食品には、イワシやアラスカサーモンなどの魚介類、牛やラムなどのレバー、卵やヒマワリの種などが挙げられます。
食品中のセレンの多くはタンパク質と結合しているため、それと共に吸収される率は50%を超えると考えられています。
セレンの含有量は穀物類、肉類、乳製品、果実の順に少なくなるのが明らかにされていますが、さまざまな食品から摂取できるので、通常の食生活において不足の心配はありません。

2-2.セレン不足による人体への影響とは
セレンの必要摂取量は成人男性では30mcg/日、成人女性では25mcg/日と、非常にわずかとなっています。
セレンが不足することで起こる症状には、

  • ・フケや抜け毛、シミの増加
  • ・筋力の低下
  • ・心筋症や不整脈、動脈硬化の発症
  • ・甲状腺機能の低下
  • ・ガン(肺・前立腺・皮膚・結腸直腸)の発症リスクの上昇
  • ・精子の減少
  • ・更年期特有の症状の増加

などが挙げられます。
また、栄養素を静脈から注入して体内に補う完全静脈栄養をおこなった場合に、セレンが欠乏して心筋や下肢の筋肉の障害、皮膚の乾燥などが現れると報告されています。
セレンは成人の場合、体内に約15mg存在しており、特に男性にとっては精子の生成に関わる重要な成分のため、摂取が不十分になると男性不妊の原因となる可能性もあるのです。

2-3.セレンの過剰摂取の影響とは
また、日常的なセレンの摂取を続けた場合、健康を害する心配のない上限値(耐用上限量)は、男性は400~460mcg/日、女性では330~350mcg/日とされています。
必須微量元素の中でもセレンは毒性が強いのが特徴で、必要量と中毒量に大きな開きがないため、サプリメントなどでの過剰摂取には注意する必要があります。
セレンの過剰摂取で及ぶ人体への影響には、

  • ・爪の変形や白斑の出現
  • ・腹痛、嘔吐、下痢
  • ・疲労感
  • ・末梢神経障害

などが挙げられます。
グラム単位での大量摂取では、

  • ・脱毛(主に頭皮)
  • ・心筋梗塞
  • ・腎不全
  • ・神経障害
  • ・重度の胃腸障害
  • ・急性の呼吸困難

といった症状を招く危険性があります。
セレン不足が招く症状以上に、過剰摂取による影響は深刻なものが多いため、特に妊娠中の女性は流産や胎児に奇形が起こる危険性を避けるためにも、推奨量を守る必要があるのです。

3.ゴマに含まれるセレンと抗酸化作用について

セレンは、抗酸化酵素の「グルタチオンペルオキシダーゼ」の構成成分となることで、細胞を酸化から守り、老化や動脈硬化を防ぐ効果が期待できます。
人体を構成している細胞の外側にある細胞膜には、不飽和脂肪酸が多く含まれていますが、この成分は酸化による障害を受けやすい性質があります。
不飽和脂肪酸が酸化されると過酸化脂質が合成され、生体膜の柔軟性などの機能が変化するだけでなく、周囲のタンパク質などの成分を変性させると考えられています。
この過酸化脂質が細胞の老化を助長したり、血管の肥厚を招いて動脈硬化を引き起こしたりすることにつながります。
動脈硬化はさまざまな生活習慣病の原因となるため、セレンの摂取で抗酸化力を高めることが重要です。
ゴマ大さじ1杯あたり約0.9mcg存在するセレンは、グルタチオンペルオキシダーゼを構成する主成分として、活性酸素の除去や過酸化脂質の合成の抑制に大きく役立っているのです。