プロポリスの手引き

ゴマに含まれているセサミン以外の栄養素(ナイアシン)

1.ゴマに含まれているセサミン以外の栄養素(ナイアシン)

ゴマに含まれるセサミン以外の栄養素には、皮膚や粘膜の健康維持に作用するビタミンB群も挙げられます。
中でもエネルギー産生に関わる成分のナイアシンによって、ゴマの摂取は疲労回復や滋養強壮にも役立っているのです。
ナイアシンが不足すると食欲不振や疲労を招く場合があるため、普段の食事にゴマを活用するのをおすすめします。
この記事では、ゴマに含まれているビタミンB群のひとつであるナイアシンについてご紹介します。

2.ゴマに含まれているナイアシンとは

ナイアシンとは水溶性ビタミンB群のひとつで、ゴマや野菜などの植物性食品や肉類・魚類などに含まれ、人体内にもっとも多く存在するビタミンです。
糖質や脂質、タンパク質の代謝を助けてエネルギーを生産したり、皮膚や粘膜の健康を維持したりするほか、アルコールを分解したりするなどの働きがあります。
ナイアシンは二通りの使い方をされる場合があり、1つはニコチン酸の同義語として、もう1つはニコチン酸とニコチンアミドの総称として用いられます。
体内では、必須アミノ酸のひとつのトリプトファンからも合成できるため、トリプトファンが豊富に含まれる食品を摂ることでナイアシンを補うことが可能なのです。

2-1.ナイアシンの持つ作用とは
ナイアシンは、食品から摂取した糖質や脂質、タンパク質の代謝をおこなう酵素の働きを助ける補酵素として作用するビタミンです。
ナイアシンは他の物質と結合してNAD(ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド)に変性し、食品から摂取した栄養成分を各器官や組織に必要な形に変え、生命維持に不可欠なエネルギー産生に関わっているのです。
NADを必要とする体内の酵素は400種を超え、人体で作用する酵素の約20%を占めているため、ナイアシンは人体に不可欠な成分のひとつといえます。
また、ナイアシンはビタミンEやCなどの抗酸化ビタミンが作用する際にも作用し、タンパク質や脂質、遺伝物質など体内の成分が酸化されるのを防ぐ働きにも携わっています。

2-2.ナイアシンの不足の影響について
ナイアシンはエネルギー代謝に関わるビタミンのため、推定平均必要量は4.8mg/1000kcalとして算出されており、ナイアシン当量(mgNE)という単位で示されています。
ナイアシン当量とは、体内でトリプトファンがナイアシンに変換される量と、食品中のナイアシン量を合算した値です。
実際のナイアシンの摂取推奨量や上限量は、年齢や性別によって異なっており、15歳以上の男性では12~14mgNE、女性では9~11mgNEとされています。
ナイアシンが不足すると、皮膚や粘膜、消化器官や神経系に影響が及び、口角炎や食欲不振、不安感などの症状が現れるほか、細胞のエネルギー不足によって倦怠感を覚える場合もあります。
欠乏症として知られている代表的なものには、「荒れた皮膚」を意味するペラグラが挙げられます。
顔や首、手足など日光に当たりやすい部分が暗赤色になり、乾燥や炎症などが起こるだけでなく、進行すると消化器官の不調や頭痛、疲労や不眠、記憶障害といった症状が現れます。
現在の日本を含む先進国では、通常の食生活を送る分にはナイアシン欠乏症に陥る心配はないものの、アルコールの過剰摂取や下痢、肝硬変の結果に欠乏症に至る場合があります。
また、抗菌薬のイソニアジドを長期服用した場合にも起こる場合があり、ナイアシン欠乏症の体内では鉄やビタミンB6、リボフラビンの欠乏も合わせて見られます。
治療法としては、ナイアシンや他のビタミンB群のサプリメントを服用することが推奨されています。

2-3.ナイアシンの過剰摂取の影響について
通常の食生活からナイアシン過剰になることはほとんどないものの、サプリメントや薬品などで大量に摂ると、皮膚の紅潮・炎症やかゆみなどが現れる場合があります。
症状が悪化すると、便秘や下痢、嘔吐といった消化器系の症状や、肝機能低下や肝障害、通風などが起こる可能性があります。
なお、過剰症が起こるのは食品からのナイアシン摂取ではなく、サプリメントなどによるもののため、利用の際には規定量を守るのをおすすめします。

3.ゴマはナイアシン摂取に適した食品のひとつ

ナイアシンは幅広い食品に含まれているビタミンですが、特にレバーや肉類をはじめ魚介類や豆類、緑黄色野菜に多く含まれています。
特に動物性食品など、ナイアシンを多く含む食品にはタンパク質も豊富なため、トリプトファンを同時に摂れるのが大きなメリットです。
ナイアシンは熱や酸、アルカリに強い性質があるため、加熱調理や保存でも損失が少ない利点がある一方、水溶性ビタミンなので食材の水洗いや、茹でたり揚げたりする工程で損なわれやすい性質もあります。
ゴマには、体内でナイアシンを合成するために必要なトリプトファンやビタミンB2・B6も含まれているので、ナイアシンを効率よく摂取する食材として適しています。
硬い殻に覆われたゴマに含まれる栄養素を無駄なく摂るには、軽く炒ってから擦りゴマや練りゴマにして利用するとよいでしょう。