プロポリスの手引き

ゴマに含まれているセサミン以外の栄養素(銅)

1.大切なミネラルである銅

ゴマには抗酸化成分であるセサミン以外に、脂質やタンパク質が豊富に含まれているのが特徴です。
また、鉄や亜鉛など、身体の機能を正常に保つために働くミネラル類もバランスよく含まれています。
ゴマのミネラルには、貧血予防に効果的な鉄の利用を助ける「銅」も含まれており、吸収率の低い鉄が効率よく働くために役立っているのです。
この記事では、ゴマに含まれているミネラルである銅についてご紹介します。

2.ゴマに含まれている銅とは

銅と聞くと、10円玉硬貨を連想する人は多くても、人体に必要なミネラルのひとつであることや、赤血球の形成を助けるなどの働きを持つことを知っている人は少ないのではないでしょうか。
銅とは人体内におよそ80mg存在するミネラルで、その約50%は骨格筋に、10%は肝臓内に含まれています。
人体の正常な機能を保つために欠かせないミネラルには16種類あり、1日の摂取量によって主要ミネラルと微量ミネラルとに分けられます。
栄養素としての銅は微量ミネラルに属し、人体内ではタンパク質と結合して鉄の働きを助けたり、さまざまな酵素を構成する成分として利用されたりする、生命活動に重要な役割を担う成分なのです。
特に、血中では鉄から赤血球内のヘモグロビンが生成される際に作用するため「造血のミネラル」とも呼ばれています。
ヘモグロビンは血液の色素となる成分で、全身の細胞や組織に酸素を運ぶために働きます。
ヘモグロビンが作られるには鉄が構成成分として利用されますが、銅はその際に鉄を必要な場所へと運ぶ役割を果たしているのです。
そのため、体内に十分な量の鉄があっても銅が不足すればヘモグロビンの合成が滞り、貧血などの症状を招くことになるわけです。

2-1.銅の吸収や作用について
銅は食事などで摂取されると、その大部分が小腸で吸収され、肝臓へと運ばれて蓄えられます。
血液の55%を占める成分の血漿の中では、「セルロプラスミン」と呼ばれるタンパク質と結合して全身に運ばれます。
セルロプラスミンは肝臓で合成されるタンパク質で、銅の運搬と代謝、および鉄の代謝にも関わっており、銅の約95%はこの成分と結びついて作用しているわけです。
ゴマ以外に銅を多く含む食品には、タコ・イカなどの軟体動物やエビ・イカなどの甲殻類、肉類のレバーやナッツ類などがあります。
銅の吸収率は摂取量や体質に左右され、44~67%と幅があるのが特徴といえます。

2-2.銅の過不足の影響について
前述のように、銅はさまざまな食品に含まれているミネラルのため、一般的な食生活をする分には不足の心配はありません。
ただし、極端な偏食などが原因で銅不足に陥る場合もあり、ヘモグロビンの合成がうまくいかずに貧血症状が現れます。
貧血以外に起こる症状には、

  • ・白髪の増加
  • ・骨の形成異常
  • ・コレステロールや糖質の代謝異常
  • ・白血球の減少
  • ・子どもの発育不全

などが挙げられます。
一方、銅を過剰に摂取すると中毒症状が生じ、肝硬変や黄疸、発育不良が現れる場合があります。
とはいえ銅は毒性の低いミネラルで、多量に摂っても排泄されるため、銅の過剰摂取によって健康に悪影響が及ぶことはほとんどないといえます。
銅鍋などの調理器具で酸性の食品を調理したり、銅製の容器で酢のものなどを保存したりすると、成分が食品中に溶け出し過剰摂取となる場合があるので注意が必要です。
また、サプリメントの摂り過ぎにより肝障害を招く可能性があるため、摂取規定量を守るのをおすすめします。

3ゴマに含まれている銅の働きや効果とは

3-1.貧血予防に作用する
銅は、体内で鉄が利用されるために必要な成分で、貧血の予防に作用しています。
鉄はヘモグロビンを構成する栄養素ですが、食品から摂取された鉄はそのままでは利用できないため、ヘモグロビン合成に利用できる形に作り変えられる必要があるのです。
銅はその際に必要なセルロプラスミンの構成成分となり、血漿中に存在しています。
つまり、銅が存在しないと体内で鉄の利用ができずにヘモグロビン合成が滞るので、銅は貧血予防を支えているわけです。
なお、ゴマには銅と鉄の両方が含まれており、貧血予防に効果的な食品といえます。

3-2.動脈硬化の予防効果
血漿中の銅は赤血球にも含まれており、その多くが強力な抗酸化作用を持つSOD酵素の中に存在しています。
人体にもともと備わっている抗酸化酵素であるSOD酵素には、体内で必要以上に発生した活性酸素を消去する働きがあり、過酸化脂質の合成を防ぐ効果が期待できます。
過酸化脂質とは、血中のコレステロールや中性脂肪などが活性酸素と反応して合成される物質の総称で、体内で増加すると動脈壁の肥厚や硬化をもたらします。
この動脈硬化は血管の老化現象ともいわれ、それによって血行不良が進行すると、心筋梗塞や脳梗塞といった疾患を引き起こす原因となるのです。
銅はSOD酵素の構成成分として利用されるミネラルのため、活性酸素の攻撃から細胞や脂質などの生体成分を守っているわけです。